今日読んだ本

昨日から風邪の症状、ていうかインフルエンザ?な感じでずっと布団に寝込んでおりましたが
なぜかそういうときに限って、なんか読みたいなという気持ちがあり
だいぶ前に買ったまま積ん読状態になっていたのを、なんと2冊も読んでしまいました。

この本は、買ったはいいもののいまいち乗り気になれず、放置プレーされていた一品(笑)
ところが、これがなかなか後半というか終盤に差し掛かると
ちょっとした人生本になってくる(いい意味で自己啓発的っていいましょうか)


脳がよろこぶ(要するに快感に感じる)「Aha!体験」は「適切な文脈に置ける不確実性」によってもたらされるもので
そのことから茂木さんは次のようにいいます。

確実な報酬源の「利用」と未知の報酬源の「探索」のバランスをいかにとるか、このことこそが人生の方程式であるとしても過言ではありません。(P.158)

創造的に生きるということは、充分な「安全地帯」を確保した上で、不確実性を楽しむことなのですから。(P.166)


また、話がセレンディピティのところでは

人生における成熟の一つの目安は、自分ではコントロールできない要素の存在をいかに認めるかにあると言われます。(P.174)


さらに、最終章の「ひらめきを掴むために」では会話の重要性に触れ

まさに、会話とは、言葉による「状況の錬金術」のことです。(P.192)


とても軽く読み通せる本でしたが、なかなか含蓄のある本でもあり、おすすめできます。

ひらめき脳 (新潮新書)

ひらめき脳 (新潮新書)



寝込んでいるにもかかわらず、調子に乗ってもう1冊!(笑)
これも夏か秋口頃に買っていた積ん読本です。


岩波ジュニア新書と言えば、大人でも読み応えのあるものがたくさんあるということで有名ですが
この本に関しては、わたし(30代前半)くらいでちょうどいいのでは?と思うほど。
はっきりいって、わたしが中学や高校のときにこれを読んでも、チンプンカンプンだったと思います(笑)。


しかし、逆に言うととても今このタイミングで多くの大人に読まれるべき本だな、とも思いました。
社会人になって、会社に入り、源泉徴収で、税金やら社会保険やら、たくさん持っていかれるなーとは思いながらも、
漠然としか、そういった世の中の仕組みについてはわかっていませんでした。
それがこの本では、詳しく知ることができ、大満足の1冊でした。
(かなり著者の意見が強く出ているところはご愛嬌)


仕組みの矛盾点や、現在の政府が行おうとしている(してきた)改革のおかしなところ、
特にアメリカ型とヨーロッッパ型の双方の悪いところを取り入れつつあるという指摘などは戦慄ものです。
(くわしくは本書のP.87からP.93あたりをご覧ください)


また、財政赤字の問題では、国と地方公共団体とでは、その構造や意味合いがまったく異なるというのも、
これまで理解できていなかったことで、なるほど、そういうことか、と。
国の借金である国債の残高の問題については、インフレを起こせば解決できるともおっしゃっており、
この部分については、藤巻健史氏がマネーはこう動く―知識ゼロでわかる実践・経済学藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義 (光文社新書)で主張されていたのと同じです。
藤巻氏が、実務家としての自分の意見はエラい先生には笑われるというようなことを書いていたはずですが、
すくなくともこの著者の神野直彦氏(東大教授)とは、意見が合うみたいですね。


ジュニアではなく、大人におすすめです(笑)


財政のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)

財政のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)